オンライン学習型・会員制サイト(オンラインスクール)の作り方

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オンラインスクールをLMSで作ろう!

現在、クライアントさんの学習コンテンツ提供型の会員制e-learningサイトを2つ同時に手掛けています。また、過去に2つのオンライン会員制サイトを運営していた経験から、どんなLMSで何ができるのか、自身の検証メモも兼ねてまとめます。

LMSとは何か?

LMSはLearning Management Systemの略で、CMS=Contents Management System のカテゴリの一つです。

LMSを使うメリットは、ゼロからプログラミングして開発する方法(スクラッチ)に比べて、大幅に安価に作れることです。作りたい会員制サイトの内容によっては、ほぼ無料でできることも。

会員制サイトといっても目的に応じて大きく3つに分けられるでしょうか。

会員制サイトの種類
  1. 情報提供(ニュース、有料記事の購読など)
  2. コミュニティ(オンラインサロンなど)
  3. 学習コンテンツの提供(オンラインスクールなど)

本記事で扱うのは、3つ目のオンラインスクール等、学習コンテンツ提供型の会員サイトです。特にZOOM等を使ったライブでの教育ではなく、動画やテキストによるオンデマンド型の配信コンテンツを扱います。

LMS=Learning Management System

主に塾やスクールのeラーニングサイトを構築するシステムを指します。

実際に使ってみた3つのLMSを紹介

4年ほど前からオンライン、特にオンデマンド型のコンテンツ配信サイトを作ってみたいと思っていました。今は4年前に比べて、特にWordPressのプラグインを中心にだいぶ使えるものが増えてきた印象です。

また基本的にはプログラミングの知識がなくても、設定や構造さえ理解すれば使えるものばかりです。

NetCommons3

まず無料のLMSから。

NetCommons(ネットコモンズ)とは…

NetCommons(ネットコモンズ)は、PHP、MySQLなどの上で動作するコンテンツ管理システム(CMS)であり、国立情報学研究所NetCommonsプロジェクトが開発している。「ネットの上で共有財産・共有知(コモンズ)を築く」ということが名前の由来。

https://ja.wikipedia.org/wiki/NetCommons

NetCommons(NC3)は、全国の学校・大学を中心に使われているCMSです。ホームページを作成するCMSという側面もありますが、メンバーとしてログイン後のプラグイン(※ブロックを組み立てるようなイメージで追加できる機能で、以前はモジュールと呼んでいた)が充実しており、大学の研究室など学術的なコミュニティ作りに適しています。

NC3の主な機能
  • ブログ機能で、通常のブログ記事を追加できる
  • 小テスト機能。受講生にオンラインでテストを実施できる
  • キャビネット機能。ファイルを共有できる
  • ToDoリスト。コミュニティのプロジェクト管理に使える
  • 掲示板機能。
  • 動画機能。動画をアップして、共有&再生できる。ある程度、サーバーの能力は必要と思われる

学校などの公的団体で使われているイメージですが、もちろん個人的な用途にも使用できます。

ただ、NC3はビジネスを目的としていないので、有料の会員サイトにする場合は、決済~登録までのフロント部分を別に考える必要があると思われます。

Ultimate Membership Pro & Ultimate Learning Pro

WP Indeedという会社のWordPressプラグインです。ここ半年ほど、このプラグインを使って会員サイトづくりに取り組んできました。

選んだ理由は、継続コストがかからないこと。
無理なく高機能な会員制サイトを構築できるWordPressプラグインには、毎年課金タイプのものが多いです。

また、海外のLMS比較記事で、一番にオススメされていたから・・・(^^;

しかしこの手のプラグインは機能が豊富すぎて、使ってみないとわからないことが多々あります。

6ヶ月使ってみて、わかったことを列記します。

Indeed UMP & ULPのメリットとデメリット
メリット
  • 【UMP/ULP】Drip Content(※)機能が使える
  • 【UMP】コンテンツの閲覧制限が詳細に可能
  • 【UMP】決済から登録、コンテンツ閲覧までの機能性が高い
  • 【UMP/ULP】設定だけで細やかなカスタマイズが可能
  • 【UMP】各種外部サービスとの連携が充実している(MailChimp等メルマガ配信、PayPalやStripe等決済、BuddyPress、その他)
  • 【ULP】コース&レッスンはもちろん、クイズ、Q&A、レビューが使える
  • 【UMP/ULP】envato marketでのレビューでサポートの対応が悪いとあったが、ちゃんと答えてくれる(英語なのは仕方ないとして)。
デメリット
  • 【UMP/ULP】決済の流れのみ連携ができるが、他の機能があまり連動されない。特に機能的に重複しているDrip Contentが連動せず、なかなか思い通りの設定にならない
  • 【UMP/ULP】設定項目が多い。特にUMPは煩雑。細かな設定ができるのはメリットでもあるが、運用できるレベルまで設定を理解するのはかなり大変。
  • 【UMP/ULP】日本語化されていない。翻訳がかなり大変。poファイルだけでなく、設定内の文言も直していかなければならない。

Cyfons(サイフォンス)

Cyfons(サイフォンス)は、ステップメールとサイト作成機能を合体したような国産のCMSです。

WordPressプラグインにつきまとう、言語&プラグイン同士の相性による煩わしさはなく、NC3のようなサーバー設置時の敷居の高さもありません。

マニュアル通りにたった1つのファイルを設置し、ウィザードに従って進めるとインストールできてしまうというお手軽さ。バージョンアップもボタン押すだけ。

最大の特長は、ステップメールを継続課金なしに送れることと、ステップメールと同時にページが公開されるドリップコンテンツ機能が初期状態で搭載されていること。

これによって、

無料会員→有料会員 といったマーケティングファネルの設計もしやすくなります。

エディタが昔ながらのUIなので若干、個々のページ作成が面倒に感じますが、メールマーケティングと会員専用コンテンツをシンプルに作成したいならオススメです。

徐々にページが公開されていくドリップコンテンツ機能は重宝します。WordPressのプラグインで無料で~などと思って探しても、意外と見つかりません。
※上記UMPのように、英語&有料ならあります。しかも$XXX/Year という年間サブスクリプションだったりします

Cyfonsの主な機能
  • ドリップコンテンツ機能がある。
  • ステップメール&メルマガを送ることができる
  • 新しいレッスンが解禁されたことを自動的にメールできる
  • 継続課金は不要、買い切りで上記機能が使えるのでメール配信だけでもGood
  • PayPalと銀行振込が選べ、会員登録までの流れがほぼ自動
  • テンプレートが豊富なので、好みの外観が選びやすい

デメリットとしては、前述したとおり、UIが地味というか。若干慣れが必要です。
(ただマニュアルもサポートもあるので問題ないかと思います)

それとコミュニティ機能がないので、オンラインサロンも併設したい場合はFacebookグループを併用するなどの工夫は必要です。

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